|
京都、銀座、地団駄と酒場。
バッキー井上
(漬物屋店主、画家・文筆業)
生まれてから六十七年間、京都でしか暮らしたことがなく、京都を離れたのは旅行でスペインやイタリアや、仕事でアメリカに行った時の二週間くらいが最長な男だけれど、全く京都にこだわっていないし京都に特別なものを感じたことは一度もない。生まれ育って行きがかりじょうそうなってダラダラ年月が過ぎただけだ。
そんな俺でも銀座のことは小学校の頃に親父の仕事部屋にあったメンズクラブという雑誌を勝手に見て銀座という文字をよく目にしていた。「懐かしのみゆき族」とかという記事もありみゆき族の着こなしがイラストで紹介されていた。丈の短いパンツの印象がなんとなく残っている。違うか。そういうことは調べない。記憶の断片を優先させたい。 |